「借金で首が回らない…。」
さて、問題です。
「10万円の借入れがあり、借入金利は複利で年率20%です。
返済をしないと、この金利では、何年で残高は倍になるでしょうか?」
こちらは「金融リテラシー調査」にあった問の一つです。
今回は、こちらの問いからいくつかの学びを得たいと思います。
単利と複利
先ほど問題に答えるには、単利と複利の違いを知っておくとよいです。
サラッと見ていきましょう。
単利とは、元本にのみ利息がつくことです。
複利とは、元本と利息の両方に利息がつくことです。
例えば、冒頭の問題にあるように、元本が10万円で年率20%の場合を考えてみます。
それぞれの増え方は、こんな感じになります。
<単利>
1年後 12万円
2年後 14万円
3年後 16万円
・
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<複利>
1年後 12万円
2年後 14.4万円
3年後 17.28万円
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・
単利だと、毎年2万円ずつが増えていきます。
複利だと、最初は同じ2万円ですが、2年以降は元本+利息に利息がかかる分、単利よりも増え方が大きくなっていきます。
72の法則
72の法則とは、元本が2倍になる年数を簡単に求められる法則です。
72÷金利=年数
と表すことができます。
年率が20%の場合、72÷20=3.6年で元本が2倍になります。
そうです、冒頭の答えは「3.6年」ということになります。
10万円借りただけなのに、3年半ほど経ったら20万円の借金になってしまいます。
複利でお金を借りると、雪だるま式に増えてしまいます…。
消費者金融は複利か?
まぁ、とはいえ、消費者金融や銀行のカードローンは単利なので安心してください。
貸金業法で複利は原則禁止されてますので、危ないところから借りなければ大丈夫でしょう。
ただし、借金の返済のために、別の金融機関でも借金をしているような場合には、複利で借金しているような状態なので注意が必要です。
複数からの借り入れにならないよう借入先を減らしていきましょう。
72の法則まとめ
ちなみに、冒頭の問いの正答率は41%だったようです。
皆さんは正解しましたでしょうか?
何はともあれ、首は回しておきたいところです。
本日の内容はここまです。
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